2022年2月13日日曜日

ゴムを異種材結合する利点


お世話になっております。中野製作所スタッフです。

弊社はゴムを加硫接着剤を用いて金属と接着することに加え、
ゴムを樹脂や金属へ接着剤を使わずに結合する
異種材結合技術も保有しております。
この記事ではゴムを異種材と結合する利点について
その一例をご紹介したいと思います。


ゴム×異種材結合の利点3例

  1. 今で使わなかった部位へゴムの物性を有効活用
  2. 接着剤レスによる作業効率の改善
  3. 製品の一体化・軽量化

1.ゴムの物性を有効活用



何といってもゴムの物性を利用できるようになる点が
ゴムを異種材結合する利点に挙げられます。

ゴム×異種材結合で得られる特性の例をご紹介します。
・基材同士をゴムでつなぐ
→ゴムを起点に曲げられる

・面にゴムを貼り合わせる
→ゴムで滑り止めに

・ゴムを流し込み充填させる
→柔軟性がある膜を張る

・ゴムに厚みを持たせ盛る
→シール性を持たせ防水対策

・ゴムで基材をサンドし挟む
→基材を芯に見立てゴム板へ張りを持たせる

・基材の面に薄くゴムで覆う
→高摩擦耐摩耗のコーティング

ゴムとの異種材結合だからこそ
実現できる特性が見つかるはずです。


2.接着剤レスによる作業効率の改善



ゴムは物性が特徴的な代わりに、
弾性や難接着な特徴等から
金属や樹脂と比べ
2次加工しにくい傾向にあります。

ゴムを異種材結合することで
接着剤を塗布する必要がなく、
小さな部品や複雑な形状でも
安定的に結合することができます。

そのため工程内の作業時間や
組み付けばらつきを抑えることに繋がります。

3.製品の一体化・軽量化



ネジや嵌めあいで固定する場合、
部品点数の増加や余肉が増えてしまう場合があります。

ゴムを異種材と結合する場合、
ネジや余肉が不要となり
その分の形状を最適化することができます。





また、形状最適化することで
組立の手間を減らすだけでなく
除外した部品や余肉の分だけ
軽量化を図ることができます。



いかがでしたか?
代表的な異種材結合の利点をご紹介いたしました。
実際に製品採用に向け検討を進めると
他にも利点を体感いただけると思います。


より詳しい情報は現在開催中の接合技術モダンEXPO'21オンライン
にて公開しております。是非お気軽にご覧ください。

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