2022年5月29日日曜日

初級ゴム技術研修会 受講記録#3


 お世話になっております。中野製作所スタッフです。
5月9日から6月29日より外部機関主催の初級ゴム技術研修会を
受講させて頂いております。
本コラムにて受講記録を掲載させていただきます。
#3では第七回目~第九回目までの講義内容について記述いたします。

 

第七回目 5月23日受講科目:ゴムの基本特性(ゴム弾性など)

ゴムの基本特性にあるゴム弾性をつくるメカニズムについて
ポリマーの動きや架橋現象、ガラス転移温度の
解説を交えながら紹介いただきました。

ゴムは分子単位で鎖で結びつくことで液体であった原料ゴムを
固体のようにつなぎとめているということを理解しました。
またその弾性を有するためにはガラス転移温度が
室温より十分低い必要があるのだと理解しました。

第八回目 5月25日受講科目:ゴム試験法(JIS物性試験、JIS外試験)
ゴムの硬さや引張、老化、浸せきなどについて、
またJIS規定外の物性を測定する方法を紹介いただきました。

JIS規格内の試験を行うことで
数多の他製品と同条件で測定する方法を学びました。
そのためJIS規格は品質管理向きが多く、
実用性評価用には手法のアレンジが必要であることを学びました。
(例えば動的粘弾性試験機等を用いて温度依存性の比較する等)

試験を行う際は目的からぶれないように
事前の計画を重視して行うべきだと感じました。

第九回目 5月27日受講科目:ゴム試験法(化学分析試験、異物解析)
ゴムの組成を分析する方法と機材、
ならびに異物混入時に異物が何か調査する方法を紹介いただきました。

ゴムの化学分析は、ゴム製造に使用された溶剤や加硫促進剤の抽出、
抽出残さなどからポリマーや補強剤の確認を進めます。
抽出した試料をもとにデータバンク内の数値と
照らし合わせる流れなのだそうです。

異物解析も同様でサンプリングした試料を用いて
スペクトルグラフから異物内の成分を確認し
判定するということが分かりました。

講師の方曰く、異物解析の7割は目視確認で決まり、
解析の方向性に影響するとのことでした。
そのことから普段の製品と異物混入時の製品と違いを
判断できることが問題発生時に早期解決への近道だと感じました。


以上、引き続き講義は継続いたします。
また次回も記録を記述したいと思います。

宜しくお願い致します。