2022年6月5日日曜日

初級ゴム技術研修会 受講記録#4


お世話になっております。中野製作所スタッフです。
5月9日から6月29日より外部機関主催の初級ゴム技術研修会を
受講させて頂いております。
本コラムにて受講記録を掲載させていただきます。
#4では第十回目~第十二回目までの講義内容について記述いたします。


第十回目 5月30日受講科目:ゴム・プラスチックの劣化と事故原因調査手法

ゴムの使用環境における劣化因子と、その原因調査方法や機材について
事例を用いながら解説頂きました。

事例はNBRを用いたOリングの裂けについて解説頂きました。
特定した真因は加硫不足によりOリングの強度が不足、
破損につながったという内容でした。
多方面の解析と仮定に対し結果を検証することを繰り返すことが
確実な検証につながるということを学びました。


第十一回目 6月1日受講科目:物性試験実習1回目

今回から少人数班で実際にゴムを体感し学ぶ実習が始まりました。
十一回目では次回以降使用のサンプルを各種材料ゴムの板材から
試験用形状に抜く作業と硬度や厚みの測定を行いました。

試験用形状は対象となるJIS試験の目的に合わせ規格が決まっており
ダンベル形状だけでも大小さまざま、
他にもアングル形といった形状もありました。

ゴムの厚み測定をする際、中央値を代表値とすることを学びました。
中央値は測定した値を大小で並べたとき真ん中となる数字で
ゴムの場合、変形等によるばらつき(外れ値)を除外するために
平均値を取るのでなく、中央値をとる方がデータ精度が上がるのだそうです。
今後社内データをまとめる際も中央値をとるのか平均値をとるのか
考えて進めたいと思います。

第十二回目 6月3日受講科目:物性試験実習2回目
十一回目で用意した試験サンプルを用い、引張・引裂き試験、
油とオゾンの劣化促進試験機投入を行いました。
油とオゾンの確認は十三回目に行います。

NRやEPDM等複数材料で引張・引裂き試験を実施したのですが
多少の誤差はあっても材料毎に同じ傾向が見られることがわかりました。
(シリコーンは引裂きが早く見られる等)
材料の選定を誤ると物性に大きな差が生じ製品へ多大な影響を及ぼすことを
見て体感することができました。


以上、引き続き講義は継続いたします。
また次回も記録を記述したいと思います。

宜しくお願い致します。